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2023年版 健康保険・厚生年金保険新規適用届を電子申請する方法


投稿日2023/1/25 更新日2023/2/1 地域活性化

はじめに

この記事は新しく会社を設立した方が社会保険の加入手続き(正しくは健康保険・厚生年金保険新規適用届)をオンラインによる電子申請で行う場合に、できるだけスムーズに完結することができることを目的とした記事となります。

お役所関係の手続きのオンライン化は着々と進んでいるようですが、少しわかりにくかったりします。
同じような方にとって参考になりましたら幸いです。

※個人事業主ではなく法人の場合を対象に記載します。

健康保険・厚生年金保険新規適用届を電子申請するために必要な手順

まず大きく分けて3つの手順が必要となります。

  • gBizIDプライムに登録する
  • e-Gov電子申請をダウンロードする
  • e-Gov電子申請から健康保険・厚生年金保険新規適用届を提出する

以下から各手順の解説をしていきます。

1.gBizIDプライムに登録する

gBizIDプライムの申請に必要なもの

  • 印鑑証明書(原本)
  • 登録申請書

gBizIDプライムについて

健康保険・厚生年金保険新規適用届の電子申請自体はe-Govアカウントを作ることで行うこともできるのですが、その場合電子証明書が必要になります。
電子証明書は認証局に問い合わせが必要で、手数料も発生します。

対してgBizIDを使う場合、健康保険・厚生年金保険新規適用届の電子申請以外にも各行政のサービスへの共通アカウントとして今後も利用することができるのが大きな利点の一つで、電子証明書も必要ありません。
そのため、登録完了までやや時間はかかりますが、gBizIDを申請することをオススメします。

gBizIDの申請方法

gBizIDの申請は簡単です!

gBizIDの申請はこちらから
https://gbiz-id.go.jp/app/rep/reg/apply/show

gBizIDには3つの種類があり、gBizIDエントリー、gBizIDプライム、gBizIDメンバーがあります。

gBizIDエントリーは即日作成可能なアカウントとなりますが、利用できる行政システムに制限があるため、gBizIDプライムを選択しましょう

gBizIDプライムの申請に必要なものは以下です

  • 印鑑証明書(原本)
  • 登録申請書

登録申請書の書き方もわかりすく簡単なので割愛します。
記載に迷った場合はgBizIDのサイト内にあるマニュアルを参照してみてください。
https://gbiz-id.go.jp/top/manual/pdf/QuickManual_Prime.pdf

法人の場合は印鑑証明書の原本が必要となります。

印鑑証明書の取得方法について

印鑑証明書もオンライン申請ができるのですが、印鑑カードがない場合はまず印鑑カード交付申請書に記載して印鑑カードを発行する必要があります。

印鑑カードと印鑑証明書交付申請書があれば印鑑証明書を取得することができます。
どちらも法務局のほうで即日発行してもらえますので、印鑑カードがない場合は直接行ったほうが手っ取り早いでしょう。

印鑑カード交付申請書、印鑑証明書交付申請書の様式と記載例はこちらに掲載されています。
https://houmukyoku.moj.go.jp/homu/COMMERCE_11-2.html

gBizIDの登録完了までの日数について

一週間~二週間が目安とされてますが、私の場合6日目に登録完了のメールが届きました。

2.e-Gov電子申請をダウンロードする

e-Gov電子申請をする際に必要なもの

  • gBizIDアカウント
  • マイナンバーカード
  • マイナンバーカード対応の電子リーダー

e-Gov電子申請について

e-Gov(イーガブ)と読みます。
健康保険・厚生年金保険新規適用届を電子申請するには2つの方法があります。
一つはe-Gov電子申請にて行う。もう一つは届書作成プログラムを利用する方法です。

どちらも試しましたが、e-Gov電子申請のほうがまだUIが見やすく操作性も楽でしたので、e-Gov電子申請によりおこなうことをオススメします。

一応どちらもご紹介しておきます。

e-Govポータル
https://www.e-gov.go.jp/

届書作成プログラム
https://www.nenkin.go.jp/denshibenri/program/download.html

以下からはe-Gov電子申請による申請方法を紹介します。

e-Gov電子申請による申請方法

上記のe-Govポータルから電子申請をクリックし、続けてログインへ進みます。

初回はe-Gov電子申請アプリケーションのダウンロードが必要なので、exe形式のソフトをダウンロードします。

以降はこの画面からアプリケーションを起動、もしくはPCにインストールしたソフトを直接起動することでスタートできます。

これまでの段取りで、gBizIDをすでに入手しているため、GビズIDでログインを押し、必要情報を入力します。すると登録した携帯電話番号宛にワンタイムパスワードが届きますので、それを入力。

このように、e-Gov電子申請のマイページが表示されればOKです。

申請完了まであと少しなのでがんばりましょう。

3.e-Gov電子申請から健康保険・厚生年金保険新規適用届を提出する

e-Gov電子申請のマイページから手続き検索、事業(所)の新規適用、健康保険・厚生年金保険新規適用届をクリックします。

上記のような様式で黄色部分に値を入力していく形になります。
入力方法の記入例はこちらにあります。
https://www.nenkin.go.jp/service/kounen/todokesho/jigyosho/20141205.files/20160928.pdf

必要事項を入力したら、「内容を確認」を押すのですが、この際にマイナンバーカードの読み取りに対応したカードリーダーにマイナンバーカードが刺さっている必要があります

でないと「条件を満たす証明書がありません」といったエラーが出て次の画面に進むことができないことになります。エラー内容からマイナンバーカードを読み取る必要があると読み取るのは難しいため、この点は注意が必要となります。

無事にマイナンバーカードの読み取りが完了したら、マイナンバーカードのPIN番号を入力し、次の画面へ進むことができます。

申請が完了すると、e-Gov電子申請のマイページの「直近の案件」の部分が「到達」となっていることが確認できるかと思います。

ここのステータスが申請状況に応じて変化し、「到達→審査中」となり、書類に不備がなければそのうち完了となりメッセージが届きます。

申請結果が返戻で返ってきた場合の対処方法

返戻理由を確認し再申請してくださいといったメッセージがくるのですが、理由をみるためにはxml形式のファイルの中身を見る必要があります。一般の方がxml形式のファイルをみるのは敷居が高いのではないでしょうかとも思いますが、ファイルを開くと返戻理由を確認することができます。

※プログラムから開くを選択しInternetExprolerを選択すると綺麗な状態でxmlが閲覧できます。

健康保険・厚生年金保険被保険者資格取得届について

健康保険・厚生年金保険新規適用届と同時に被保険者のための「健康保険・厚生年金保険被保険者資格取得届」も提出する必要があります。

本記事の内容とは少しズレますが、資格取得届を作成する際は一つ注意点があるので記載します。

新規適用届けと同時に出す場合、資格取得届の「事業所整理番号」「事業所番号」はまだ発行されていないため記入することができません

しかし、電子申請時は上記項目が必須項目で、入力しなければ先に進むことができない仕様となっています。

年金事務所に確認すると、半角数字の「1」で埋めて提出してください。とのことでした。

最後に

以上で、健康保険・厚生年金保険新規適用届の電子申請を行う方法についてご紹介しました。
法人設立時は他にも提出する必要がある書類がたくさんあるのですが、基本的に全て電子申請でできるようです。
しかしながら、やはりやや一筋縄ではいかない使いにくさがあるため、機会があればまた紹介したいと思います。

こういったシステムを使ってみると、UIの大切さがとても感じられるかなと思います。

従来のペーパーライクな形を崩さないままの様式を取ったことで入力が不便に感じてしますよね。
恐らく紙での申請に慣れた方向け?にそのような形式を取ったのかもしれませんが、紙とは違う分閲覧するデバイスによっては文字が小さくとても見ずらいといったデメリットもあるかと思います。

今回のような行政のシステムではなくても、社内で無駄を省きたい、これが出来れば業務効率化が進むのに…といった社内DX化のご相談なども乗ることが可能ですので、気になる方はぜひお気軽にお問い合わせくださいませ。

この記事を書いた人

Infigate

北海道札幌市のシステム開発会社、株式会社Infigateです。 活動内容やシステム開発技術に関するTips、DX化に関連する記事やその他地域活性化に繋がる情報等を発信していきます。

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